iOSアカデミアブログ

iOSでゲームアプリ開発!具体的な手順を解説

iOSで初めてゲームアプリを作ろうと思い立ったとき、何から始めるべきか迷うと思います。そこで、レベルに応じて何から始めるべきなのかをご説明します。手当たり次第に適当に始めても最終的には試行錯誤しながらなんとかなると思いますが、あらかじめ大枠の手順が頭に入っていた方がスムーズです。

ただしここでご紹介する通りの流れが絶対というわけではないので、一般的、基本的な流れと認識しておいてください。

最低限のプログラミングスキルを身に付ける

すでにプログラミングの経験がある場合、プログラミングスキルの手順は飛ばして問題ないでしょう。Swift、Unityの経験がある人はもちろん、他のプログラミング言語の経験がある方もiOSのゲームアプリ開発に必要なスキルはざっと学ぶ程度でOKかと思います。

なぜならプログラミングの基本が身に付いていれば実際に開発を進めながら調べつつ作業を進められるからです。ただしプログラミングまったくの未経験の方がいきなり開発に入ってしまうとおそらく情報量が多くてパンクするので、先にプログラミングスキルを身に付けておくのがおすすめです。

またプログラミングと言っても幅広いのですが、iOSでゲームアプリを開発するならUnity環境で、言語はC#を選択するのがおすすめです。ここでは詳細は割愛しますが、UnityでiOSのゲームアプリを開発するためのコンテンツは多いので、それらを使って学習を進めると良いです。

具体的な方法は大きく分けて、書籍、動画、プログラミングスクールがあります。たとえばiOSプログラミングやゲームプログラミングに特化した初心者向けのコンテンツも充実しているので、それらの中から人気のものを選択すれば問題ありません。

選択肢に迷うかもしれませんが、どのコンテンツを使っても学習する内容自体は大差ないと言えるでしょう。たとえば書籍なら執筆者の説明の仕方の違いなどはありますが、身に付けるべき基本スキルはだいたい決まっているということです。

また最初の書籍等で身に付ける内容は実際の開発でも当然使うものなので、ざっくり理解しておけば後から開発で繰り返し使っているうちにスキルが定着します。最初に書籍や動画でスキルを完璧に身に付ける必要はないので、初心者向けのコンテンツでざっくり理解しておくという程度です。

最初の学習では時間をかけすぎないことをおすすめします。書籍を使うか動画を使うかは自由で、好みで選んで問題ありません。書籍は隙間時間を使いやすい、わからないところを拾い読みできるといったメリットがありますが、文章を読んで理解するハードルがある、疲れて挫折する可能性があるといったデメリットがあります。

一方で動画コンテンツは直観的に理解しやすいというメリットがありますが、部分的に拾って見たり隙間時間を使いにくい分無駄が発生しやすいというデメリットがあるでしょう。どちらを選択するかについては好みや、学習が得意かどうかなどによるでしょう。

最後にプログラミングスクールという選択肢もあります。プログラミングスクールでは学習に最適なコンテンツの配信や、講師による直接指導が行われています。わからない部分の質問などができるので効率的に学習を進められるはずです。

最近は完全オンラインのプログラミングスクールも増えているので、自宅にいながら効率的にプログラミング学習ができます。スクールの利用は必須ではありませんが、書籍や動画コンテンツではなく、オンラインプログラミングスクールを利用して学習を効率化するという選択肢もあります。

iOSゲームアプリ開発の手順

基礎的なプログラミング学習が完了している前提で、次に実際のiOSゲームアプリ開発の流れをご説明します。実装の段階でわからないことがあれば随時調べれば良いので、最初は大枠でざっくり進めていくことが重要です。

企画立案

企画立案の段階では、どのようなゲームアプリを作るか、どのような環境で作るかなどを決定します。仕事であれば複数人が関わるのでこの段階でしっかりと決め込む必要がありますが、個人開発の場合はそこまでしなくても良いかと思います。

作っていて方針変更したくなることもあるので、方針変更のゆとりを持たせておくくらいでちょうど良いかもしれません。決め込みすぎると融通が利かなくなったり結果的に作りたいものと変わってきてしまうことがあるので、初めてのアプリ開発では特に緩い企画立案がおすすめです。

開発環境についてはXcodeを使ってSwiftで書いていくのも良いのですが、どちらかというとUnityをおすすめします。UnityならUI操作で大枠のゲーム開発を進めることができるからです。

Swiftでゼロからコードを書くよりも圧倒的に難易度は低いでしょう。Xcode、Swift、Unityなどについて詳しくはここでは解説しないので、気になる方はぜひ調べてみてください。

プロトタイプ開発

プロトタイプとは簡易版の試作機のことです。プロトタイプでどの程度まで作るかはケースバイケースですが、細部までは作りこまず、大枠の機能や見た目の部分のみ実装する場合が多いです。

機能を検討している部分がある場合は、そこの部分のみ詳細に作る、といったこともあります。なぜ検討している部分を作りこむのかですが、これは実際に作ってみることで確認するためです。

実際に作ってみて機能を変更したりなくすことも多々あるのですが、無駄な作業というわけではありません。アプリ開発は実際に手を動かして試行錯誤することの連続なので、最初のうちは特に多少無駄かもしれないと思っても実際に書いてみることをおすすめします。

スキルアップのための学習としては役立ちますし、書いてみることで機能の検討がより深まることもあります。またプロトタイプはそのまま実機になる、もしくはプロトタイプを複製してそれを実機にすることができるので、機能の詳細まで書いてみてもOKです。

プレイ

プレイはプロトタイプのゲームを実際にやってみることです。ここで動きを調整したり、難易度の設定などを行います。プロトタイプはそのまま残しておいて複製したものを編集しても良いですし、そのままプロトタイプのソースコードを編集して作業しても問題ありません。

プレイでは、可能であれば他の人にやってもらうのもおすすめです。プログラマーの友人などがいれば良いですが、プレイするのはプログラマーでなくても問題ありません。プログラミングスキルよりも、ゲーム好きかどうかの方が重要かもしれません。

ゲーム好きの人にプレイしてもらえば面白いかどうかがわかり、改善点も見えてきます。プロトタイプをプレイした後は本格的に実装していくのですが、このプレイの段階で方向性をしっかりと固める必要があります。

実装

プロトタイプのプレイで明確な方向性が決まったら、これを実装に落とし込みます。ただし実装の段階で、もっとこうした方が面白いのではないか、といったアイデアは出てくるかと思います。

チームで開発している場合あまりにも自由にゲームを変えることはできませんが、個人開発の場合は自由です。これが個人開発の強みとも言えるでしょう。当初の設計はなるべく変えない方が良いという意見もありますが、自由に変える方がメリットは多いと思います。

その方がより面白いゲームになりやすく、何より開発者としてのモチベーションを維持しやすいです。自由にアイデアを出しながら作りこんでいった方が楽しいので、企画やプロトタイプからある程度変わってきても問題ないかと思います。

特にUnityで開発している場合は自由度が高く、UI操作で簡単に、直観的にオブジェクトの位置を変更するようなことも可能です。ゲーム開発は途中でアイデアが変わりやすいので、その点でも操作しやすいUnityはおすすめのツールです。

リリース

アプリが完成したらApp Storeにリリースします。最初からリリース作業について詳細に把握する必要はありませんが、App Storeへのリリースにはお金がかかります。具体的には毎年99ドルかかります。

アプリに広告を掲載する、課金制度を導入する、アプリ時代を有料にする、といった方法で収益を得ることも可能です。しかし最初にリリースしたゲームアプリが収益化できる可能性は低いので、まずは少しでもダウンロードしてもらえたら嬉しい、といった気持ちでリリースするのがおすすめです。

まとめ

iOSでゲームアプリ開発を始める手順はシンプルです。最初に基本的なプログラミング学習を行い、次にゲームの企画や環境を決めます。これに従いプロトタイプを作成し、プレイします。

大枠がかたまったら実機の開発に移行し、完成したらリリースします。本格的に収益化を狙う場合はバグがあると困るのでリリース前のテストを念入りに行うのですが、最初のアプリではそこまでは必要ないでしょう。

最初からダウンロード数を伸ばすようなことは難しいので、練習、スキルアップを第一に考え、楽しみながらゲームアプリ開発に臨むのがおすすめです。

監修者

山田卓init株式会社代表取締役
エンジニア経験0の状態から1年間独学で勉強して独立
さまざまなiOSアプリの開発に携わる
2021年6月にiOS専門のオンラインプログラミングスクール「iOSアカデミア」を開校。iOSエンジニアを目指す人のサポートにも力を入れています
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