iOSアカデミアブログ

iOSのゲームアプリ開発に使えるツールは?選択すべきツールを紹介

iOSでゲームアプリ開発に使えるツール

iOSのゲームアプリを開発する際、ツールの選択肢は主に3種類あります。具体的には以下の3つです。

・Xamarin
・Xcode
・Unity

実際は他にも選択肢はあるのですが、主な選択肢は上記の3つです。ただし主な選択肢が3つあると言っても、最終的におすすめの選択肢は1つです。ではそれぞれどのようなツールなのか、最終的にどのツールがおすすめなのか解説していきます。

Xamarin

Xamarinはクロスプラットフォーム開発のためのツールです。クロスプラットフォーム開発とは、複数のOSをまたいだ開発のことです。つまりXamarinを使ってクロスプラットフォーム開発を行えば、Androidにも対応するゲームアプリを開発できるということです。

パソコンへの対応も考えて設計すれば、Windows、MacOS、LinuxなどのパソコンのOSにも対応するゲーム開発が可能です。またXamarinはマイクロソフトのVisual Studioに無償で入っているので、知らないだけで実は自分のパソコン環境に入っているという方は多いかと思います。

このようにXamarinは環境構築が楽でクロスプラットフォーム開発ができるので、iOSメインのゲームアプリを開発するにも悪い選択肢ではありません。しかし、ゲームアプリ開発に特化したツールではないのでゲーム開発用の機能が充実していない、ゲームのように複雑なアプリを作るとOS間で誤作動を起こす可能性が高い、といったデメリットもあります。

Xamarin自体は優れたツールなのですが、ゲームアプリ開発のためのツールとしてはベストな選択肢とは言えないでしょう。もちろんすでにゲームアプリ開発に慣れていて、あえてほとんどの機能を自力で実装する前提でXamarinを選択するのは問題ありません。

しかしゲームアプリ開発の初心者がなんとなくで選ぶべきツールではないと言えるでしょう。

Xcode

XcodeはiOSアプリ開発環境の定番ツールです。ほとんどのiOSアプリはXcodeで作られていると言っても過言ではないくらいに使われているツールで、iOSアプリ=Xcodeで作る、と考えている人も多いはずです。

しかしゲームアプリの開発となると、必ずしもXcodeがベストなツールとは言えないでしょう。むしろあまりおすすめできません。なぜなら、Xcodeもゲーム開発に特化したツールではなく、ゲーム開発のための機能が充実しているとは言えないからです。

ゲームアプリを含めたiOSアプリ開発に慣れた人が、ほとんどすべての機能を自力で実装する前提でXcodeを使用するなら問題ないでしょう。既存の機能を使うと似たようなゲームになりやすいため、あえてXcodeで開発されているゲームアプリも多数存在します。

しかし、特に理由もないのにiOSアプリと言えばXcodeにSwiftだろうという理由だけで選択するのは決しておすすめできません。CGやキャラクターまですべて自力で用意して動かさなければならなくなるので、技術的には難易度が高いです。

Unity

iOSのゲームアプリ開発で3つ目の選択肢はUnityです。結論を言うと、このUnityがベストな選択肢です。Unityはゲームアプリ開発に特化したツールです。では具体的にUnityを選択することでどのようなメリットが得られるのでしょう。

iOSのゲームアプリを作るならUnity一択!

iOSのゲームアプリ開発ならUnity一択とご説明しました。iOSだけでなく、ゲームアプリを作るならUnity一択と言えるでしょう。具体的にUnityでどのようなことができるかですが、たとえばUI操作で画面にオブジェクトを設置する、座標も自動で設定される、キャラクターなどを購入できる、BGMも用意されている、などです。

つまりまったくプログラミングをしなくても、キャラクターを用意して動かして、BGMを流す、といったことができるのです。XamarinやXcodeでこれらの機能を実装しようと思うと難易度が高いです。

それをノンプログラミングでできるので、Unityがいかにゲーム開発に特化しているか、簡単にしているかということがわかります。Unityを使えば、簡単なゲームなら子供でも作れるくらいで、実際プログラミング経験のない小中学生が遊びでUnityを使ってゲームを作るケースもあります。

UI操作で実装しながらプログラミングをすればより機能の幅を広げられるので、Unityの機能でできることは書かない、Unityに用意されていない部分は自分でコードを書く、という切り分けで開発を進めるのが効率的です。

ちなみにUnityもマルチプラットフォーム開発に対応しているので、Unityでゲームを開発すれば複数のOSに対応します。

ビルドにXcodeは必要

UnityはOSに関係なく使えるツールです。XcodeはMacOSでしか使えないので、UnityならWindowsのパソコンだけでiOSのゲームアプリを開発できる、と思われた方もいるかもしれません。

実際Windowsでもゲームアプリの実装は可能なのですが、ビルドの段階でXcodeが必要になります。つまりMacOSが必要になるということです。ビルドとは特定のOS上でプログラムが動くように、プログラミング言語を機械語に書き変えたりファイルの整備を行うことです。

ビルドツールを使えばビルドは自動で行われます。ちなみにプログラミング言語を機械語に書き変える作業単体ではコンパイルと呼びます。ビルドはコンパイルをメインに、その他の作業も行うイメージです。

Unityで開発したゲームアプリをiOSで使えるようにするためにはビルドが必要で、そのためにはXcode、Macのパソコンが必要になります。これはUnityに限った話ではなく、iOSのアプリを開発するとなると最終的にはMacのパソコンが必要になります。

Unityでゲームアプリ開発を始める方法

Unityでのゲームアプリ開発は、子供でもできるとご説明しました。ではいきなりUnityを使って直観的に操作すれば良いのかというと、それでも問題ありません。直観的な操作で簡単なゲームアプリなら作れるでしょう。

しかし、これではプログラミングスキルが身に付かない、プログラミングが必要な開発はできないというデメリットが発生します。たしかにUnityを使えばUI操作で開発ができるのですが、ここにプログラミングをプラスするとなるとまったく別の作業になります。

いくらUI操作による開発を繰り返してもプログラミングスキルが身に付くわけではなく、プログラミングは単体で学習する必要があるでしょう。そこでおすすめの方法としては、先にUnityプログラミングをある程度学習しておくことです。

試しにUnityをインストールして操作してみるのは良いのですが、早い段階でプログラミングを学習しておくことをおすすめします。コンテンツは書籍、動画、オンラインプログラミングスクールといった選択肢があります。

どれを選択するかは自由で、自分が使いやすいもので問題ありません。最初の段階で徹底的に学ぶというよりは最初はざっくりとC#でのプログラミングスキルを身に付けて、後はUnityを使って実際にコードを書いてみるのが良いです。

まとめ

iOSのゲームアプリ開発はUnityでやるのがおすすめということでした。Unityは直観的な操作でゲーム作りができますが、UI操作ばかりをやっているとプログラミングスキルが伸びません。

そのため少しUnityを触って慣れたら、プログラミング学習に入ることをおすすめします。UI操作での実装とプログラミングによる実装はまったく別物で、いくらUI操作でゲームを作ってもプログラミングスキルにはつながりません。

基礎的なプログラミングスキルを身に付けた後に、UI操作とプログラミングを組み合わせてゲームアプリを作っていくことでどんどんスキルアップしていきます。

監修者

山田卓init株式会社代表取締役
エンジニア経験0の状態から1年間独学で勉強して独立
さまざまなiOSアプリの開発に携わる
2021年6月にiOS専門のオンラインプログラミングスクール「iOSアカデミア」を開校。iOSエンジニアを目指す人のサポートにも力を入れています
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