ここ数年でプログラミングスクールの数は大幅に増加している印象ですが、コロナ禍でその傾向はより一層強まったでしょう。人の生活がオンライン中心になり、リモートでできる仕事を求める人が増えたからです。
そういう意味ではプログラミングはコロナ禍では非常に有効なスキルです。またプログラミング学習もリモート化しているので、プログラミングスクールもオンラインが中心になっています。
オンラインプログラミングスクールは立地の影響を受けないので、選択肢が多い分かえって迷うかもしれません。そこで、プログラミングスクールを選ぶ基準について解説します。
プログラミングスクールは数が多い
上でも触れた通り、現状プログラミングスクールは数が多く、どのスクールを選べばいいか迷ってしまいます。なんの基準もなく選択するのは不可能でしょう。そこで、プログラミングスクールを選択する基準について解説していきます。
プログラミングスクールの正しい選び方
プログラミングスクールの選び方の基準を解説していきます。
完全オンラインである
コロナ禍という理由もありますが、利便性の観点から考えても完全オンラインのプログラミングスクールがおすすめです。どうしても通学したい場合は通学を選択しても問題ありませんが、単純に通学時間と労力が無駄とも言えます。
自宅の環境がよほど悪くない限りは、自宅でオンラインプログラミングスクールを利用するのがベストでしょう。自宅だとなかなか集中できないという意見もあるかもしれませんが、オンラインプログラミングスクールなら多くの場合講師がマンツーマンで指導してくれる時間があります。
定期的に人の監視が入るので、自宅でも学習は進む可能性が高いでしょう。自宅で学習できるのであれば、通学するメリットはありません。
市場で需要のあるスキルが身に付く
同じプログラミングスクールでも、どのようなスキルを対象としているかはスクールによって異なります。なぜならプログラミングの世界は幅が広いからです。スクールによって扱っているプログラミング言語もカリキュラムも異なります。
細かい部分を吟味するのは難しいのですが、まず大前提として市場で需要のあるスキルが身に付くという点が非常に重要です。ほとんどのプログラミングスクールは市場を見てカリキュラムを組んでいるので役立たないスキルを教えていることはありませんが、なかにはニッチな分野に特化している、もしくはそういったコースも用意しているプログラミングスクールもあります。
ニッチな技術も人によっては役立ちますが、決してプログラミング初心者向けではありません。プログラミング初心者はシンプルに市場で需要の大きい技術を選んだ方が、仕事の獲得につながりやすいです。
他のエンジニアと差別化を図れる
市場で需要のある技術を選択することは重要ですが、需要とあわせて供給にも目を向ける必要があります。なぜなら、需要が大きくても同じように供給が大きいと競争率が高くなるからです。
たとえばWeb技術は現状も需要が大きいですが、それと同時にWebエンジニアの数も多いです。エンジニアの数が多いと競争になり、スキルの高いエンジニアに仕事が集中しがちになります。
エンジニアの供給が多い分野でも自分自身が高いスキルを保有すれば問題はないのですが、短期間で高いスキルを身に付けるのは難しいです。長年経験を積んでいるエンジニアも多いので、そういったエンジニアに仕事を奪われないためには需要のわりに供給の少ない分野を選択することが重要になります。
おすすめはiOS
現状で需要のわりに供給が少ないのはスマホアプリ開発です。スマホは急速に普及し、それに伴いスマホアプリのダウンロード数も伸びました。またストアにリリースされているアプリだけでなく、たとえば企業が業務用に使用するスマホアプリなどにも需要があります。
今はパソコンよりもスマホユーザーの方が多く、結果的にWebアプリよりもスマホアプリを利用するユーザーが増えているくらいです。このようにスマホアプリに需要があることは間違いないのですが、Webに比べるとエンジニアの供給が追い付いていません。
人数としては、iOSエンジニアはWebエンジニアの1/3程度と言われています。Webアプリの歴史が古いのに対し、スマホアプリは急速に普及しました。そのため、まだエンジニアの数が追い付いていないのです。狙い目と言えるでしょう。
またスマホアプリは大きく分けてiOSとAndroidがありますが、最初に始めるならiOSの方がおすすめです。なぜならツールの機能が充実していて開発を進めやすい、端末の種類が少ないのでバグの発生確率が低い、といったメリットがあるからです。
iOSから始めて、Androidのスキルも身に付ける、という流れも良いかもしれません。
就職のサポートが付いている
オンラインプログラミングスクールの中には、就職サポートが付いているものもあります。スクールがそれぞれ企業と独自のパイプを持っていて、就職支援を行う、もしくはパイプはなくても面接対策やポートフォリオ作成のサポートを行うといったイメージです。
スキル習得後に就職や転職まで考えている場合、就職サポートが付いたスクールを選択した方が良いでしょう。自分で仕事を探すこともできますが、自分に合った企業を探すのが難しかったり、そもそも非公開の求人も多いといった事情があります。
就職支援を受けるなら通学のプログラミングスクールでなければならないと思われるかもしれませんが、完全オンラインでも就職支援を行っているスクールは多々あります。そのため、就職支援を受けるために通学する必要はありません。
何を作るか
プログラミングスクールのカリキュラムには、プログラミングの基礎学習から実際のアプリ開発までが組み込まれているケースが多いです。基礎学習の内容は意外とスクールによる差は少ないものの、どのようなアプリを作成するかはスクールによって差が大きいです。
もともと作成するアプリが決まっているスクールもあれば、ある程度自由に自分で決められるスクールもあります。
作りたいものを作れるスクールがベスト!
もともと開発するアプリが決まっているスクールと自分である程度自由に決められるスクールがありますが、自分で自由に決められるスクールがベストです。その理由について解説していきます。
ポートフォリオとして使いやすい
プログラミングスキルを習得した後に就職を考えるのであれば、ポートフォリオがあった方が良いです。ポートフォリオとは、企業に応募する際の作品のことです。プログラミングスクールでアプリを作成すれば、それが企業に応募する際のポートフォリオになります。
ポートフォリオとして何を提出するかは自由ですが、なるべくならその企業で扱っている技術、アプリに近いものの方がベストです。つまりプログラミングスクールで作るアプリを選ぶことができれば、応募したい企業に有利なアプリを選択できるということです。
まだ応募したい企業が決まっていない場合も、どのようなアプリ開発をしたいといった希望があればそれに近いアプリをスクールで選択できます。
作りたいアプリならモチベーションが上がる
自分で開発アプリを選択できれば、アプリ開発のモチベーションが上がりやすいです。プログラミング学習においてモチベーションは非常に重要なので、細かいカリキュラムよりもむしろ優先して考えるべきかもしれません。
ぜひ自分の開発モチベーションが上がるアプリを作成してください。
作りたいアプリがなくても大丈夫!
ポートフォリオに役立つ、モチベーションが上がると言われても、そもそも作りたいアプリがないという方もいるかもしれません。その場合、自由にアプリを選べるスクールはかえって面倒と思ってしまうでしょう。
しかし、作りたいアプリがない場合でも安心です。スクールの講師に相談すれば作成するアプリを決めていくことができるからです。どのような企業に就職したいか、普段使っているのはどのようなアプリか、などの情報から講師が最適なアプリを決めます。
まとめ
プログラミングスクールは数が多いので、どのスクールを選ぶべきか迷うかと思います。スクール選びに迷った結果、プログラミング学習自体が面倒になってしまうかもしれません。
しかし選び方の基準があるので、今回おすすめした方法で選べば間違いないでしょう。また結局のところ、スクール選びそのものよりもそのスクールで集中して学習することの方が重要です。
スクールさえ利用すれば自動的にスキルが身に付くというわけではなく、当然本人のやる気次第です。スクール選びに時間をかけすぎるのはもったいないので、ぜひ早めにスクールを選び、プログラミング学習に取り掛かってください。
監修者
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エンジニア経験0の状態から1年間独学で勉強して独立
さまざまなiOSアプリの開発に携わる
2021年6月にiOS専門のオンラインプログラミングスクール「iOSアカデミア」を開校。iOSエンジニアを目指す人のサポートにも力を入れています