昨今注目が高まっているiOSエンジニア。高収入を狙いやすいことや、今後も伸びると言われている市場が魅力ですが、一方で「iOSエンジニアってきつい仕事なのでは?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
現在では改善されているところも多いとはいえ、ITエンジニアといえば一昔前は「ブラック企業」や「デスマーチ」のようなネガティブな言葉もよく聞きましたよね。
今回は国内唯一のiOSエンジニア専門のプログラミングスクールである「iOSアカデミア」より、iOSエンジニアのリアルな現場をお伝えします。
iOSアプリ開発に興味がある方、すでにエンジニアである方にも参考になる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
iOSエンジニアの仕事内容
iOSエンジニアの仕事は端的に言えば、「iOSアプリを作ること」です。
日本は世界的に見てもiPhoneやiPadのシェアが高い国ですので、多くの人にとって身近な存在ですよね。
そんなiOSアプリですが、小規模なものを除くと1人ではなく複数の人々によって作られています。
そんな仕事の内容を見てみましょう。
iOSアプリの実装
「実装」はIT業界でよく使う言葉ですが、簡単に言えば「機能や部品を追加すること」です。
実際に作らなくて良ければ、素人でもアプリのアイディアは出せますよね。そういったアイディアや機能を「実装」していくのがiOSエンジニアの仕事です。具体的には、
- デザイナーのデザインをアプリの画面に実装
- ディレクターから指示がある機能の実装
- バックエンドエンジニアの作るAPIの実装
などになります。
テキストコミュニケーション
エンジニアは人間関係をあまり気にしないイメージもありますが、実際のところはたくさんの人々が関わります。
会社でのコミュニケーションといえば、「最近の若者は電話を取れない…」という話も聞きますが、エンジニアの場合は「テキスト=文字」が中心です。
デザイナー、ディレクター、バックエンドエンジニアなどと主にテキストでコミュニケーションを取って仕事を進めていきます。
また、アプリに関わるドキュメントや仕様書を作ることもあり、テキストでの仕事は意外と多いものです。
不具合改修
アプリは作って終わりではありません。実際に作った後に発生する不具合の修正もiOSエンジニアの仕事です。
新しいアプリを作る場合は、実装からリリースするまで責任を持って仕事をすることになります。
場合によっては、リリース後に発生する不具合や、アップデートも仕事の一つになります。
iOSエンジニアの就職先
ここまではiOSエンジニアの仕事について解説していますが、具体的にはどういった会社に就職することが多いかご存知でしょうか。大きく分けて、3種類の就職先があります。
- 事業会社
- 受託会社
- SES
それぞれ見ていきましょう。
事業会社
一般的にイメージされるのがこの事業会社です。自社サービスとしてのアプリ開発、運営をします。
例えばInstagramは旧Facebookである、メタ・プラットフォームズが運営しています。
ネームバリューが大きい会社も多く、また自社サービスとして同じアプリの開発や運営にずっと関わっていきますので、愛着が湧きやすいとも言えます。
受託会社
全ての事業会社が、自社に開発部門を持っているわけではありません。特に近年はあらゆるマーケティング戦略にスマホアプリが重要になってきています。
受託会社は、そういった事業会社から依頼を受けてアプリを開発する会社です。
3ヶ月から長くて1年半ほどで一つのプロジェクトを完成、納品します。基本的にはプロジェクト単位で仕事をしていくため、様々なアプリの開発に携わることができます。
SES
あまり聞き馴染みの無い言葉ですが、日本ではiOSエンジニアに限らずよく使われる雇用形態です。
システムエンジニアリングサービスの略で、クライアントに対して労働力としてのエンジニアリングサービスを提供するビジネスモデルです。
アプリという成果物に対して報酬を受け取る受託会社と違い、労働時間に対する報酬を受け取るのがSESになります。
3ヶ月~1年半ほどのスパンでクライアントが変わりますので、こちらも様々なアプリ、仕事に関わることが出来ます。
iOSエンジニアの仕事できついと感じること
いよいよ本題に入っていきます。実際にiOSエンジニアはどういった点で「きつい」と感じるのでしょうか。
現役のiOSエンジニアの声をご紹介します。
専門性は高いが汎用性は低い
iOSエンジニアと言うのは、そもそも専門職であるITエンジニアの中でも更に専門的です。
Appleという一企業が運営しているiOSアプリに特化していくので、専門性が非常に高い一方、汎用性が低いのも事実。
例えばバックエンドエンジニアと呼ばれる仕事は「どこでも必要とされる」職種です。
一方iOSエンジニアが必要とされるのは、iOSアプリの仕事だけ。
もちろんiOSアプリの仕事だけで十分大きな市場がありますが、Appleが倒産するという事態も理論上はありえます。
そうなった場合、流用しにくいスキルであるiOSエンジニアは不利と言えるかもしれません。
テキストコミュニケーションで心が疲労する
エンジニアのメインコミュニケーションツールであるテキストですが、対面や電話と違ってどうしても勘違いが起こりやすい側面があります。
普段のLINEやメールのやり取りでも、「実際は感じ良い人なのに、文字だとなんだかぶっきらぼう」という人は周りに1人はいるのではないでしょうか。
様々な人が関わりますので、中にはぶっきらぼうを通り越して攻撃的な人もいたりするのが人間社会。
こういったコミュニケーションで心が疲弊することもあるようです。
会社によってはブラックもありえる
これはiOSエンジニアに限った話ではありませんが、ブラック企業に入ってしまうというリスクは確かにあります。
諸外国なら即刻訴訟になったり、そもそもあり得ないような労働慣行がまだ残る日本。
業界や業種ごとのブラック企業の割合といったデータは存在しないので、特にリスクが大きいのか小さいのかはわかりませんが、リスクとしては存在します。
一方で、専門職であり供給不足であるiOSエンジニアは、ある程度経験を積めば転職しやすいという有利な点もあります。
iOSエンジニアの仕事がきついと感じるのはこんな人
どんな仕事を「きつい」と感じるのかは、かなり人によるところがあります。
単純作業に耐えられない人もいれば、単純作業を求めて転職する人もいます。
では、どんな人がiOSエンジニアの仕事をきついと感じるのかを考えてみましょう。
iPhoneに思い入れがない
プログラミングは趣味で取り組む人もいるスキルですから、「好きこそものの上手なれ」です。楽器の演奏や作曲に近いかもしれません。
音楽やピアノに思い入れのない人が、ピアノの練習や作曲の仕事をしていて楽しいと思えるでしょうか。
休みの日も含めて毎日触るiPhoneやiPadにかかわる仕事だからこそ、それらに対する思い入れは必須と言えるでしょう。
汎用性の高いスキルを身につけたい
先述の通りiOSエンジニアのスキルは非常に専門的で、一方汎用性にかけます。
いわゆる「つぶしが効く」スキルを身に着けたい人にとっては、目標と日々の仕事にギャップを感じてしまうかもしれません。
とは言え、汎用性が低いというのは「直接転換できるスキルではない」という意味でもあります。
iOSアプリ開発を通して、プログラミングやIT全般の概念や基本的な構造が身につきます。これらは、仮に他の分野のエンジニアに転身する場合も役立つ、という点は押さえておきたいポイントです。
こんな人はiOSエンジニアがおすすめ
逆にこういった人にはおすすめという人もたくさんいらっしゃいます。
人生で最も長く時間を費やす仕事ですから、できれば自分に向いている仕事に就きたいものですよね。
ぜひ事前におすすめポイントをチェックしておきましょう。
競争が少ない言語を身につけたい
冒頭で触れた通り、近年のプログラミングスクールの激増により、Web系言語の就職はかなり難しくなってきています。
ほとんどのプログラミングスクールがWeb系の言語をメインにしているため、「未経験エンジニア」の人数が増えたためです。
一方iOSエンジニアについてはまだまだ競争が少ないので、今が狙い目です。
今後も需要のあるスキルを身につけたい
前段では「今が狙い目」とお話しましたが、iOSアプリの市場はまだ伸び続けており、更に今後の成長も見込まれます。(参考資料:CNET Japan 「2021年の世界モバイルアプリ市場、1330億ドル規模で約20%増–コロナ禍前に戻った成長率」)
多くの企業がスマホファーストへの方針転換を求められていることからも分かる通り、iOSエンジニアは今後も需要のある職業であると言えます。
年収の高い職種につきたい
年収はその職業の需要と供給のバランスによって決定されます。
需要に対して供給が不足しているiOSエンジニアは、他のITエンジニアに比較しても年収が高い傾向にあります。(参考記事:iOSエンジニアのリアルな年収が判明!1481人のアンケート結果から考察)
実質賃金や可処分所得がどんどん下がっていく日本の中で、高い年収を狙いたい人にはイチオシの職業です。
iOSエンジニアになるならiOSアカデミアがおすすめ
そんなiOSエンジニアを目指すなら、iOSアカデミアがおすすめです。
プログラミング学習はもともと挫折率の高いものですが、iOSに関連する情報は特に少ないので独学は容易ではありません。
iOSアカデミアでは、わかりやすい学習カリキュラムはもちろん、「エンジニア転職プラン」もご用意しており、徹底的にサポートしています。
iOSアカデミアの講師は全員が受講生の専属であり、現役のプロエンジニアです。
意外に思われるかもしれませんが、プログラミングスクールの講師が現役のエンジニアであることはあまり多くありません。
プロが最後まで伴走するiOSアカデミアで是非転職を勝ち取ってください。
今なら現役エンジニアが無料相談を受け付けていますので、iOSエンジニアに興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。
監修者
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エンジニア経験0の状態から1年間独学で勉強して独立
さまざまなiOSアプリの開発に携わる
2021年6月にiOS専門のオンラインプログラミングスクール「iOSアカデミア」を開校。iOSエンジニアを目指す人のサポートにも力を入れています