近年乱立気味のプログラミングスクール。
もちろんプログラミングは素晴らしいスキルです。すでに大きな市場がありますし、言語によっては今後も拡大が期待されています。
なかなか収入が上がらない日本にあって、比較的高収入を狙いやすいエンジニアは人気職種に。
そういった背景から、たくさんの会社がプログラミングスクール経営に乗り出し、毎月卒業生を輩出しています。
ですが、実際に皆がエンジニアになれているかといえば、そんなこともありません。逆に、謳い文句を信じてスクールに通っても、期待通りの成果が得られないことも。
今回は華やかなるプログラミングスクールの裏側、プログラミングスクールの闇に迫っていきます。
「誰でもエンジニアになれる!」のようなキャッチコピーに騙される前に、是非最後までご覧ください。
プログラミングスクールの闇と現実
プログラミングスクールは慈善事業ではなくビジネスです。
ビジネスである以上、利益を出す必要があります。運営コストを考えれば、全てを理想の状態で提供するのは難しいでしょう。
ですが、世の中には悪質とも言える手法も見受けられます。まずは、プログラミングスクールの闇を見ていきましょう。
プログラミングスクールを卒業したのに家電量販店を紹介された
プログラミングスクールでは就職支援をしているところも多く、その就職率は集客上でも非常に重要な数字です。
プログラミングスクールを卒業したのですから、当然プログラミングをする仕事を紹介してくれる。はずですが、そうとも限らないようです。
あるプログラミングスクールの卒業生は、なぜか「家電量販店」を紹介されたそうです。
家電量販店も素晴らしい仕事ですが、プログラミングを活かせる仕事かといえばそうではありませんよね。
「開発の仕事もある」という話から就職したそうですが、実際には何年経過しても開発に携わることはなかったそうです。
プログラミングスクールの運営サイドの目的が、「就職率」を上げることになってしまった例です。
就職成功率の罠
そうまでして上げたい就職率。でも流石にその数字自体は嘘はつかない。はずですが、これもそうとも限らないようです。
「就職成功率90%以上!!」といった謳い文句をホームページに掲載しているプログラミングスクールは多いもの。
実際に90%も就職出来たら素晴らしいことですが、この数字にもトリックがあります。
就職成功率 =「就職に成功した人数」÷「受講者数」と思ってしまいますが、母数になる「受講者数」の部分に秘密が隠されています。
受講者全員ではなく、「スクールが設定した条件をクリアした人の人数」であることがほとんど。
この条件が非常に難しい条件であることが多く、実際はそれほど就職できていないというのも、よくある「闇」です。
「嘘ではないが、受講生が期待する真実でもない」数字を使って消費者に誤った印象を与える手法と言えるでしょう。
現役エンジニアが講師とうたっているのにアルバイト
「講師は現役エンジニアです!」というのもよく見る謳い文句です。
講師が現役のエンジニアであることは、当たり前のように感じられるかもしれませんが、そうではありません。
講師よりエンジニアとして働くほうが収入が高いので、現役エンジニアを講師として採用するのは難しいのが現状です。
そんな中、「講師が現役エンジニア」と言っておきながら、実際には現役エンジニアではないこともあるようです。
では、誰が講師をしているのかというと、
「つい先日同じカリキュラムを終了した大学生アルバイト」
だったりします。
同じカリキュラムを教える研修だけを受けた講師が現役エンジニアなのでしょうか。
プログラミングスクールで学ぶ内容は、カリキュラムが終わってからが本番です。オリジナルアプリを創る段階に入るわけですが、こういった「即席講師」では対応ができません。
プログラミングスクールの講師に質問しているのに、「私もわかりません」と言われることになります。
教材がアップデートされない
プログラミングスクールで使う教材は、そのほとんどがデジタル化されています。紙の資料はあっても一部でしょう。
その理由は、「プログラミングの環境は日々更新されていくから。」です。
WindowsやMac OS、iOSやAndroidが日々アップデートされていくのと同じように、プログラミング言語や開発環境も変わっていきます。
そういった環境変化に対応するためにも、教材はデジタルになっており、受講者は常に最新の情報に触れることができる。はずですが、そうとも限らないようです。
プログラミングスクールにとって、教材のアップデートは非常に重要な仕事ですが、一方で非常に手間がかかる仕事でもあります。
目先の集客や就職率の向上にリソースを使うあまり、教材のアップデートが後回しになってしまうプログラミングスクールも。
プログラミングスクールの教材を見ながら学習を進めているのに、「自分の画面と違う・・・・」と立ち尽くすことになってしまいます。
悪いプログラミングスクールを見極めるためには
ここまでで、なんとも恐ろしいプログラミングスクールの闇を見てきました。
ですが、プログラミングが魅力的なスキルであることも、その習得にスクールの利用が効果的であることも確かです。
となれば、悪いスクールに入らないことが重要になります。ここでは、悪いプログラミングスクールの見極め方についてご紹介します。
実態がわからない会社や個人運営のスクールは避ける
ここまで触れてきたとおり、プログラミングスクール運営の業務は非常に多岐に渡ります。
ヒト・モノ・カネといったリソースがある程度必要になるビジネスですので、運営会社をチェックしておくことが重要になります。
プログラミングスクールのホームページに運営会社の概要が書かれていない場合、また、無名の個人が運営している場合などは注意が必要です。
ホームページに「稼げる」しか書いていない
プログラミングスクールに通おうと考える人の目的で多いものに、「収入アップ」があります。
プログラミングスクール側も当然そこを訴求してくるので、多くのプログラミングスクールの広告には収入アップや「稼げる」と言った文字が並びます。
もちろん仕事に使うスキルですので、報酬は重要です。ですが、お金だけが訴求ポイントになってしまっているプログラミングスクールには注意が必要です。
プログラミングの習得には、ある程度の時間と労力がかかります。お金だけがモチベーションではやり遂げることが難しいことは、実際にプログラミングを習得した人なら誰でもわかるもの。
にも関わらず、訴求ポイントがお金だけになっているプログラミングスクールはそのカリキュラムも心配です。
体系的にスキルを学べるカリキュラムであるかどうか、チェックをしておきましょう。
受講者数と転職成功者数を計算してみる
先述の通り、プログラミングスクールが掲げる「転職成功率」にはトリックが隠されています。
実はこのトリックは簡単に見破れる場合があります。
「たくさんの人に受講されている」ことや、「たくさんの人が就職に成功した」事をアピールするために、ホームページにはそれぞれの数字が公開されている場合があります。
例えば下記のような数値があったとします。
- 就職成功率 :95%
- 受講者数 :30,000名以上
- 転職成功人数 :1,500人以上
と記載されています。単純にこの数字を使って計算してみれば真実の数字が出てくるわけです。
1500÷30000=5%
95%とは程遠い数字が出てきてしまいました。
もちろんプログラミングスクールには、就職を目的をしない人や、カリキュラムを終了する前に辞めてしまう人もいます。この単純な計算式で本当の就職率が算出できるとは限りませんが、知識として知っておくべき数字ではあるでしょう。
いいプログラミングスクールを選ぶポイント
では、逆に良いプログラミングスクールを選ぶ方法、ポイントについても見ていきましょう。
プログラミングに限らずスクールでは、サービスの提供者と受け取る側に大きな情報格差があります。
完全な素人であるユーザーからは見極めが難しいと思いがちですが、事前にチェック可能なポイントもあります。
1つずつ見ていきましょう。
講師が見えること
プログラミングスクールにとって、講師の質は最重要ポイントの1つです。
先述の「つい最近卒業した大学生アルバイト」では応用段階の対応が出来ません。専門の講師であっても、その講師が最新の情報に追い付いているかは疑問が残ります。
エンジニアの世界は「現役」であることが非常に重要です。
現役エンジニアの仕事は、「その時点での環境でアプリを完成させること。」ですから、理論上「わからない」ということはありえないわけです。
講師が現役のエンジニアであるか、またどういった経歴であるか公開しているかどうかを確認しておきましょう。
自分に合っているスクールなのか
転職支援を謳っているプログラミングスクールでは、「最低でも100社はエントリーしてください」という高めのハードルを設定している場合があります。
もちろん、積極的に動ける人にとっては問題ありませんし、「たくさんエントリーする」ことが就職成功率を上げることは間違いありません。
ですが、なかなか自分から動けない人にとってはどうでしょうか。
自分のペースで活動をしたほうが成果が出る人もいるものです。プログラミングの技術的なカリキュラムだけでなく、就職支援の内容や方法も事前に確認しておくと良いでしょう。
卒業生のポートフォリオを見る
ポートフォリオとは「作品集」のことです。プログラミングスクールの場合は卒業生が実際に制作したアプリを公開している場合があります。
そういったアプリやソフトを実際に使ってみて、オリジナルのものを作っているかを確認するのも重要です。
プログラミングスクールをビジネスとして捉えると、画一的なカリキュラムでたくさんの人に受講してもらえるほうが効率的です。
結果的に、同じようなポートフォリオを持つ卒業生を大勢輩出している場合があります。当然こういったポートフォリオしか得られない場合、就職成功率も低くなりますので、注意が必要です。
賢く就職を目指すならiOSアカデミアがおすすめ
今回は、プログラミングスクールの闇。そしてプログラミングスクールの見極め方についてご紹介しました。
スクールの闇といえば、日本では「英会話スクール」も有名です。「生徒が英語を話せるようになったら、生徒が減ってしまうからこれは教えないように」という指示が出ていた、という怖い話も聞きます。
ユーザーから見れば恐ろしい話ですが、ビジネスとしての合理性を考えると、十分有り得る話ではあります。
それだけにプログラミングスクール選びは重要です。
今回の内容は言語や分野を問わず、プログラミングスクール全般に言えますが、もしまだやりたい分野が決まっていない場合にはiOSエンジニア、そしてスクールはiOSアカデミアがオススメです。
需要に対して最も供給が不足しているiOSエンジニアは、エンジニアの中でも就職しやすく、高収入を狙いやすい職種です。市場規模は今後も拡大することが予想されています。
学習計画や、作るアプリのアイディアの相談から専属の現役エンジニア講師がアドバイスをしますし、アプリが完成した後の就職までフォローが受けられます。その他、今回ご紹介した条件は全て満たしていますので、安心して学習に取り組んで頂けます。
今なら現役エンジニアが無料相談を受け付けていますので、スマホアプリ開発について相談したいことがあれば、お気軽にお問い合わせください。
監修者
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エンジニア経験0の状態から1年間独学で勉強して独立
さまざまなiOSアプリの開発に携わる
2021年6月にiOS専門のオンラインプログラミングスクール「iOSアカデミア」を開校。iOSエンジニアを目指す人のサポートにも力を入れています