WebエンジニアとiOSエンジニアの違いは?未経験からのスキル・年収や将来性から比較
「WebエンジニアとiOSエンジニアって何が違うんだろう?」
「自分にはどちらが向いているのだろう?」
WebエンジニアとiOSエンジニアはどちらも平均年収が高く将来性のある職種です。
しかし、必要なスキルや言語が異なり、どちらも奥が深い世界であるため、自分に合った選択をすることが大切です。
この記事では、WebエンジニアとiOSエンジニアの違いを紹介します。Webエンジニアを目指そうかiOSエンジニアを目指そうか悩んでいる方は、ぜひ読んでみてください。
Webエンジニアと話題のiOSエンジニアはどちらがおすすめ?
Webエンジニアと話題のiOSエンジニアは、次のような基準で選ぶことをおすすめします。
幅広く経験するなら:Webエンジニア 専門性が高いスキルを得たいなら:iOSエンジニア |
幅広く経験するなら、Webエンジニアを選ぶことをおすすめします。
Webエンジニアは、フロントエンドやバックエンドという2つの選択肢があり、さまざまなプロジェクトやデザイン・開発言語・ツールに触れられるため、総合的な開発能力を高めることができるでしょう。
専門性が高くプログラミングのスキルを得て転職に役立てたいなら、iOSエンジニアがおすすめです。
iOSエンジニアはiOSアプリの開発に特化しているエンジニアです。身に付けるべきプログラミング言語が絞られているうえに需要が高く、開発目標が定まっていることが多いため、未経験であっても比較的早くエンジニアとしてデビューできる可能性もあります。
以上の点から、ゆっくりと時間をかけて幅広い知識を得たい方はWebエンジニア、言語を絞り専門性の高いスキルを獲得したい方はiOSエンジニアがおすすめです。
Webエンジニアとは
Webエンジニアとは、ChromeやSafariなどのWebブラウザを使って利用できるサービスを開発するエンジニアのことです。
Webエンジニアは次の2つに分かれます。
- フロントエンドエンジニア
- バックエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、デザインやユーザーが操作するインターフェースを設計します。バックエンドエンジニアは、ユーザーからは目に見えない、サーバーやデータの処理をします。
Webエンジニアのスキルはフロントエンドとバックエンドで異なる
Webエンジニアのスキルはフロントエンドとバックエンドで異なります。ここではそれぞれに求められるスキルを紹介します。
フロントエンドに必要な言語・スキル
フロントエンドエンジニアの仕事内容は、Webデザイナーから設計したデザインをWebブラウザ上で正常に表示できるようにすることです。
フロントエンドエンジニアに必要なスキル・言語は以下のようなものがあります。
- HTML・CSS・JavaScriptなどのマークアップ言語
- WordPress等のCMS構築の知識
- ユーザーが使いやすいUI/UX設計
- SEOやマーケティングに関する知識
特に、ページの構造やデザイン、サイト上での動きなどのアクションを定める、HTML・CSS・JavaScriptの知識は必須です。
バックエンドに必要な言語・スキル
システムの要件定義や設計、それらのシステムを実現するためのサーバー・データベースの設計・構築、システムを実行させるためのプログラム開発など幅広くあります。
また、プログラム言語は開発プロジェクトによって異なります。
代表的なプログラミング言語としては以下のような言語があります。
- Go
- PHP
- Java
- Ruby
- Python
Web系のバックエンドエンジニアは、企業やプロジェクトによって開発言語が変わります。
転職希望の企業が扱う言語を学習を行うのか、学んだプログラミング言語が活かせる企業を目指すのかを決めましょう。
Webエンジニアの平均年収は549万円
Webエンジニアの平均年収は549万円(※1)です。国税庁(※2)によると平均給与は436 万円であるため、Webエンジニアは平均よりも「年収が100万円以上高い」といえるでしょう。
iOSアカデミアが1,319名のWebエンジニアに対しておこなった独自アンケートによると、年収レンジは以下のとおりです。
年収250万円~450万円の割合が37.9%、年収450万円~650万円の割合が31.6%とボリュームゾーンになっています。
年収1,000万円以上の割合も4.4%と比較的高い数値なのではないでしょうか。
ただ、一般的な職業と同じように年齢によって平均年収が異なります。ここでは20代と30代におけるWebエンジニアの平均年収を紹介します。
※1:求人ボックス|Webエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)※更新日:2023年7月5日
20代Webエンジニアの平均年収は約392万円
20代Webエンジニアの平均年収は約392万円です。
年代 | 平均年収 | 月収 | 賞与 |
---|---|---|---|
20~24 | 339万円 | 25.4万円 | 35.1万円 |
25~29 | 445万円 | 30.6万円 | 77.2万円 |
出典:求人ボックス|Webエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)※更新日:2023年7月5日
20代前半と20代後半では、平均年収が100万円ほど変わります。賞与にいたっては、2倍以上の差があります。
次に、全国の平均と比較してみましょう。
年代 | Webエンジニア | 全国平均(※) |
---|---|---|
20~24 | 339万円 | 264万円 |
25~29 | 445万円 | 369万円 |
このように、Webエンジニアは全国平均よりも年収が高い傾向にあるとわかります。
30代Webエンジニアの平均年収は553万円
30代Webエンジニアの平均年収は約553万円です。
年代 | 平均年収 | 月収 | 賞与 |
---|---|---|---|
30~34 | 533万円 | 35.8万円 | 103.0万円 |
35〜39 | 573万円 | 38.7万円 | 108.0万円 |
出典:求人ボックス|Webエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)※更新日:2023年7月5日
20代前半と20代後半に比べると、年収の増加はゆるやかになっています。ただ、20代に比べると賞与が大きく増えているとわかります。
次に、全国の平均と比較してみましょう。
年代 | Webエンジニア | 全国平均(※) |
---|---|---|
30~34 | 533万円 | 410万円 |
35〜39 | 573万円 | 445万円 |
20代と同じく、30代も全国平均を大きく上回ります。特に、30代後半のWebエンジニアは全国平均と比べて100万円以上も高くなっています。
このことから、Webエンジニアは「平均よりも高い年収を期待できる」といえるでしょう。
フロントエンドとバックエンドでは年収が違う
Webエンジニアの平均年収は、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアで異なります。
年代 | 都内の平均年収 |
---|---|
フロントエンドエンジニア | 696万円(※1) |
バックエンドエンジニア | 739万円(※2) |
※1:求人ボックス|フロントエンドエンジニアの仕事-東京都(2023年7月5日調査時点)
※2:求人ボックス|バックエンドエンジニアの仕事-東京都(2023年7月5日調査時点)
このように、バックエンドエンジニアのほうが高い傾向にあります。バックエンドエンジニアは使用する言語の数や対応する範囲が多いとされ、幅広い知識やより専門性の高いスキルを求められるのがその一因といえるでしょう。
Webエンジニアの将来性
Webエンジニアの将来性の将来性はかなり期待できるといえるでしょう。フロントエンドもバックエンドも安定して需要があるためです。
フロントエンドエンジニアはデザインや独自性が非常に高い仕事なので、AIによって置き換えられる可能性はまだまだ低いでしょう。バックエンドエンジニアに関しても、サービス開発において必要不可欠な存在なので、これからも引く手あまたです。
特に、日本はIT人材が不足しているという現状にあります。経済産業省の資産では、将来的に40~80万人の規模で不足が生じるとわかっています。
IT需要予測から推計されるIT人材需要との需給ギャップから2030年までのIT人材の不足数を推計すると、労働集約業態となっている日本のIT人材の低生産性を前提とすれば、将来的に40~80万人の規模で不足が生じる懸念があることも試算された。 出典:経済産業省|参考資料(IT人材育成の状況等について) |
Webエンジニアで身につくスキルは、他のエンジニアに転職したい場合も活用できることが多いです。長い目で見てエンジニアとして活躍したい場合、まずはWebエンジニアを目指してみるのもいいかもしれません。
iOSエンジニアとは
iOSエンジニアとは、iPhoneやiPadなど、Apple社が提供するデバイスのiOSアプリケーションを開発するエンジニアのことです。
iOSエンジニアはアプリケーションの開発だけでなく、Webバックエンドエンジニアのように設計や実装、テスト、デプロイなどもiOSエンジニアの業務範囲にあたります。
ただし、Apple社のiOSデバイスのアプリケーションに限られるため、Webエンジニアに比べて、必要なスキルや言語を習得しやすいという特徴があります。
iOSエンジニアに必要なスキルは主に次の2つです。
- Swift
- Xcode
SwiftはAppleが開発したプログラミング言語で、iOSアプリケーションの開発に使用されます。直感的で扱いやすいという特徴があり、iOSエンジニアには必須のスキルです。
2つ目の「Xcode」はプログラミング言語ではなく、iOSアプリ開発をおこなうためのツールです。コードの編集やビルド、デバッグ、インターフェースの設計、シミュレータの実行など、iOSアプリケーション開発に必要なツールが含まれています。XcodeがないとiOSアプリはつくれないので、必ず習得しておきましょう。
iOSエンジニアの平均年収は688万円
iOSエンジニアの平均年収は、都内の場合、688万円(※)です。日本の平均年収と比べても、かなり高いことがわかります。
iOSアカデミアが、105名のiOSエンジニアに対しておこなった独自アンケートによると、年収レンジは以下のようになっています。
年収650万円以上の割合が32.6%と、Webエンジニアの21.5%よりも高い数値が出ています。年収1,000万円以上の割合も11.6%と高く、iOSエンジニアの年収は高水準で推移していると言えるでしょう。
iOSエンジニアの年収について詳しく知りたい方はこちら:iOSエンジニアのリアルな年収が判明!1000人以上のアンケート結果から考察
※1:求人ボックス|iOSエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)※更新日:2023年7月5日
20代iOSエンジニアの平均年収は約392万円
20代iOSエンジニアの平均年収は約392万円です。
年代 | 平均年収 | 月収 | 賞与 |
---|---|---|---|
20~24 | 339万円 | 25.4万円 | 35.1万円 |
25~29 | 445万円 | 30.6万円 | 77.2万円 |
出典:求人ボックス|アプリエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)※更新日:2023年7月5日
参照しているデータが「Webエンジニア」と同じであるため、上述したWebエンジニアの年収と変わりません。
もちろん全国平均よりかなり高めです。
年代 | iOSエンジニア | 全国平均(※) |
---|---|---|
20~24 | 339万円 | 264万円 |
25~29 | 445万円 | 369万円 |
このように、Webエンジニアを選んでもiOSエンジニアと選んでも基本的に「年収はあまり変わらない」といえるでしょう。
30代iOSエンジニアの平均年収は553万円
30代Webエンジニアの平均年収も約553万円です。
年代 | 平均年収 | 月収 | 賞与 |
---|---|---|---|
30~34 | 533万円 | 35.8万円 | 103.0万円 |
35〜39 | 573万円 | 38.7万円 | 108.0万円 |
出典:求人ボックス|アプリエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)※更新日:2023年7月5日
全国の平均と比較しても、Webエンジニア同様、高水準を誇ります。
年代 | iOSエンジニア | 全国平均(※) |
---|---|---|
30~34 | 533万円 | 410万円 |
35〜39 | 573万円 | 445万円 |
iOSエンジニアの求人数
iOSエンジニアの求人数は以下の通り。
引用:求人ボックス
Webエンジニアに比べると若干少ない印象を受けますが、近年の求人数は上昇傾向にあり、iOSエンジニアの需要はまだまだなくならないことがわかります。
iOSエンジニアの将来性
iOSエンジニアの将来性もWebエンジニア同様、非常に明るいといえるでしょう。Appleの業績に左右されるとはいえ、売上はほぼ毎年高くなっています。
出典:SIX colors|Apple Q2 2023 results: $94.8B revenue, better than expected (with charts!)
このように、2022年のQ1は過去最高を記録しています。2023年のQ2においては、サービス部門の売上が過去最大となりました。このようにAppleは増収を続けているため、勢いが急激に衰える可能性は低いといえるでしょう。
以下の画像は、2021年3月時点での、国内のiPhoneシェア率です。
引用:statcounter
こちらを見ても分かる通り、現状は国内でのiOSシェア率が若者を中心として圧倒的に高い状態で需要はなくなることはないでしょう。
また、iOSアプリケーションはAppStoreからのアプリだけではありません。
iPad、iPhoneは医療現場やインフラ整備などの専門的なアプリケーションも数多く存在し、現代ではなくてはないものとなっております。
それらのiOSアプリケーションを開発している企業からの募集も豊富にあるため、将来的にも需要はあり続けると考えられます。
iOSエンジニアの将来性について詳しく知りたい方はこちら:iOSエンジニアの将来性を徹底調査!未来が明るい3つの理由
動画でもiOSエンジニアについて詳しく解説
幅広く経験するならWEBエンジニア、素早くスキルを得るならiOSエンジニア
今回は、WebエンジニアとiOSエンジニアの違いについて解説しました。
まとめると以下のとおりです。
Webエンジニア | iOSエンジニア | |
---|---|---|
特性 | 様々なプログラミング言語や知見が必要だが、幅広いプロジェクトに関われる可能性 | プログラミング言語を絞ることができ、短期間で転職するのも可能 |
必要スキル | フロントエンド:HTML、CSS、JavaScript、PHPなどのマークアップ言語、CMS構築 バックエンド:プロジェクトに必要なプログラミング言語、データベース知識 | Swift,Xcode |
平均年収 | フロントエンド:696万円 バックエンド:739万円 | 688万円 |
求人数 | フロントエンド:6,593件 バックエンド:4,281件 | 3,211件 |
将来性 | ◎ | ◎ |
Webエンジニア・iOSエンジニアのどちらも、安定した将来性があり、企業からも引く手あまたな状態です。
ゆっくりと時間をかけて幅広い知識を得たい方はWebエンジニア、プログラミング言語を絞り、専門性の高いすぐにでもスキルを獲得したい方はiOSエンジニアがおすすめです。
自分にはどちらが向いているのか見極めて、学習を始めてみてください!
iOSエンジニアになりたい方に向けて
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監修者
-
エンジニア経験0の状態から1年間独学で勉強して独立
さまざまなiOSアプリの開発に携わる
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