「人と同じことをしていても始まらない」“元ラーメン屋店長”iOSエンジニアひろCさんに聞く、個人開発の魅力と可能性

作成日:2021年7月9日 更新日:2021年9月16日
「人と同じことをしていても始まらない」“元ラーメン屋店長”iOSエンジニアひろCさんに聞く、個人開発の魅力と可能性

自分の作ったアプリがヒット…個人開発において誰もが目指すところですよね。今回は、ユーザー数7万を超えるiOSアプリ『ファミリーTODO』の個人開発者であり、「元ラーメン屋店長プログラマー」でもいらっしゃるひろCさんがご登場!今まであまり公にされてこなかったひろCさんのこれまでのエンジニアライフ、個人開発に寄せる想いやその魅力と可能性について、じっくり伺ってみます!

プロフィール

ひろC(仮名):以下「ひろCさん」

元ラーメン屋店長プログラマー。 数社を経て現在もiOSエンジニアとして正社員勤務しながら、家族のTODOアプリ『ファミリーTODO』を個人開発されています。

インタビュワー
SIerでの人事担当、言語教師等を経て現在はインタビューを中心に活動するワーママライター。最近はわが子の可愛さに打ちひしがれる日々。

モノづくりに惹かれ…「ラーメン屋店長」から「エンジニア」へ!

―――簡単に、自己紹介をお願いできますでしょうか?

はい、元ラーメン屋店長のプログラマーです。今は某社で正社員として100万ユーザー超のアプリ開発を担当しています。副業として個人開発で『ファミリーTODO』というアプリをリリースしたりもしています。

デザイナー志望から「ラーメン屋店長」へ

―――まず、おそらく誰もが気になっているトコロから聞かせてください!ひろCさん、「元ラーメン屋店長」とのご経歴は、ラーメン好きが高じて…みたいなことですか?

そういうわけじゃないです(笑)僕、元々はデザイナーになりたかったんですよ。

―――!?予想外すぎて言葉を失いました(笑)どういう経緯で店長になられたのですか!?

僕は大学ではデザイン専攻だったんですが、就活をしていた2010年あたりはリーマンショックもあり、絶賛就職氷河期でした。

東京でデザイナーの採用試験を受けると会場には200人以上来ていて、その中で合格するのはたった一人、というような状況でした。人気のある職業だし、合格する人は才能も凄くて超えられないな…と僕自身思ってしまって、デザイナーとしての就職は挫折したんです。

ただ、ベンチャーには行きたかったので、地元である愛媛で様々なフードビジネスをしている会社を見つけて、軽い気持ちでそこに新卒入社しました。そうしたら半年くらいでラーメン屋の店長になってしまったという(笑)

―――半年って、超スピード出世ですよね?!

就職者に大卒が少なかったので、最初から幹部候補のような感じで迎えて貰ったんですけど…全然うまくいかなかったです。なので、僕としては結構苦い記憶ですね。9時半出社で23時に退社、みたいな…若くて体力もあったので大丈夫でしたが、長くは続けられないなと思っていましたし、店長をしながらずっとモヤモヤしていました。

クリエイティブな業界への転向!スタートは「Webディレクター」から

―――なるほど。そこからエンジニアへと転向されたのですね。

実は、最初から「エンジニア」になろうとは明確には思っていませんでした。ラーメン屋で1年半ほど勤めた後、「このままずっと愛媛でくすぶっていていいのかな」という思いがずっと心に残ったまま漠然と「東京に出たい」と思っている時、デザイナーとして東京に住んでいた友人が、ルームシェアに誘ってくれたんです。

それで上京して、当時は「何となくクリエイティブな業界に行きたい」くらいの気持ちでWeb制作会社に未経験からディレクターとして採用されて、3年ほど勤務しました。

エンジニアの人達ともずっと触れ合ってきて。自分の業務も楽しかったですが、元々何かを作るのが好きだったので、「自分も作りたい」という気持ちが抑えられなくなって、エンジニアに転向したという感じですね。

―――確かに、Twitterやnoteでの記事でも“モノづくり”がお好きでいらっしゃる様子は伝わってきます。エンジニア転向後は、iOSアプリ開発まっしぐらでしたか?

転向後暫くの間はHTMLコーダーをしていたんですが、ある時会社にとある有名クライアントから、iOSの巨大な案件が回ってきました。

うちはWeb系の会社だったのでWeb系の人員は豊富でしたが、アプリ開発となると経験者があまり居なかったんですね。それで「今なら僕も開発に潜り込めるんじゃないかな」と思って、メンバーに手を挙げたんです。単純に「アプリつくりたい!」と思ったというのもありますが。

―――チャンスを掴みにいったわけですね。

はい、ただ、“手を挙げる”だけでは可能性が広がらない気もしたので、まずはアプリを自分で1本作りました

―――!いきなり自作アプリですか!?

“手を挙げる”だけなら誰でもできるじゃないですか。なので、手を挙げたはいいけどメンバーとして起用されるには今のままではダメで、熱意を示すにも何かそれを証明するものが必要だというようなシリアスさを感じたんですね。

今はスクールでもポートフォリオが大切というのは一般的な認識だと思いますが…当時の僕には実力を示すものが何もなかったので、実績作りの一つとして、スライドパズルアプリを自分で作りました。

―――ひろCさん、元々デザイン専攻でいらっしゃいましたよね。プログラミングの下地はおありだったんですか?

いや、かなり初歩レベルでした。例えば、アプリのライフサイクルとして画面描画時の処理は「ViewDidLoad」で書かなくてはいけない…といった、iOSアプリ開発をやる場合のいわば“あたりまえの知識”のようなものがあるんですが、僕はそういうものすら全く知らないままに、ただプログラムを全て上から書いていたんですよ。それで「あれ?!動かない!!」みたいな事態になっていました。(笑)

―――そこからチームメンバーとして活躍するまでのスキルを、どのようにして体得なさったのかもぜひ教えて欲しいです!

なんでできたんだろう…(笑)今思い出して一番大きいと思うのは、「このままコーダーで終わりたくない」という焦りだったかもしれません。

iOSアプリ開発の案件が会社に降ってきたことは、当時の僕にとってはまたとないチャンスでした。次があるとしても3年後かもしれない、だからこの機会は絶対に逃せないと思いました。

なので…滅茶苦茶やりました。職場の先輩2人に煙たがられるくらい質問しました。気の優しい先輩でしたけど、僕が「ViewDidLoad」も知らないというので頭抱えてましたね、「大丈夫か!?」って(笑)

―――でも、ひろCさんの頑張りが見えたことで先輩も手を差し伸べられたのでしょうね。

確かに、前向きに行動し続けていたら絶対に誰か助けてくれる人が現れると思います。ディレクターからエンジニアへ転向した時も、最初の2、3週間僕はただのお荷物でした。3年間ディレクターとしてそれなりにキャリアを積んできたのに、転向した途端できる作業もなくなって“窓際族”になったんです。

それでも自分でコードを書くことは続けましたし、「Paiza」というサイトでコーディングスキルチェックを毎週やったりしました。そうするうちに、当時のリーダーが「教えてやるよ」と言って手を差し伸べてくれました。

だからやっぱり、自分が前向きに行動することで、周囲の人の方から手を差し伸べてくれるというのは、あると思います。“動けば”ですけどね!気持ちだけで行動が無かったらダメじゃないかな(笑)

【個人開発】ユーザー数7万突破アプリ『ファミリーTODO』と共に歩む現在と未来

『ファミリーTODO』誕生とその開発風景!

―――個人開発を始められたのはこの頃でしょうか?

エンジニア転向後3年ほどアプリ開発に従事したあたりで、ある程度スキルにも自信がついて、個人でアプリ制作をやってみたいと思うようになって。「自分の作りたいものを作ろう」と。『ファミリーTODO』を開発したのはこの時期です。

【?】家族・カップル内でTODOをリアルタイムで共有できるアプリ『ファミリーTODO』とは!?

DL…App StoreGoogle Play

―――『ファミリーTODO』について、あらためてひろCさんからご説明をお願いします!

『ファミリーTODO』は、家族やカップルでToDoを共有できるアプリです。

元々、僕が当時付き合っていた彼女とToDoを共有したいと考えていたのと、エンジニアの先輩がご家族でSlackを用いてタスク管理しているのを知って、そこまでしてToDo共有したいものだとすると、一般でも需要があるかもしれないというところで着想を得ました。

このアプリでは、更新した内容がリアルタイムで反映されます。例えば、2人でスーパーへ買い物に行ったとして、一人が生鮮食品コーナー、もう一人が冷凍食品コーナーに足を運び、必要なものを手に入れてチェックリストを更新するといったことができます。

―――開発者として、このアプリの最大の強みをどのようにお考えですか?

僕が最もこだわっているのはUXです。とにかくシンプルなアプリにするという点には常に気を遣っています。やっぱり毎日使うものなので、細かいところに手の行き届いたアプリにしたいなと思っています。

―――開発していて大変だったことなどはありますか?

開発し始めた頃は、フルタイムで勤務しながら毎日終業後に会社のオフィスが入っているビルのカフェに一人で降りて行って、黙々と22時まで開発するということを半年以上続けました。

リリース直後はユーザーも全然ついてこなかったので、そういう状態のまま毎日一人で開発をやり続けるというのはやはり辛かったです。今は7万ユーザーくらいになっていますが…。

―――すごい!!!大躍進ですね。

フィードバックを得ながら、自分がやりたいことは概ね実装してきました。それでいろんな人に使ってもらえるようになって、家族間でのToDo共有だけじゃなく、小規模なチームで利用しているユーザーも居るようです。先の買い物の例もそうですが、このような身近なToDo管理には最適だと思うので、ぜひ皆さん使ってみてください。

―――今後、機能追加や拡張はありますか?

色々考えていますよ。例えば、ToDoに画像を追加できるようにしたり、サブスクにも対応してゆく予定です。

「個人開発」の醍醐味と、エンジニアとしてのキャリアハック

―――本業と並行して個人開発を続けていらっしゃるひろCさんですが、初期の開発以外で、“個人開発ならでは”の難しさを感じたことはありますか?

『ファミリーTODO』に関しては、現在ある程度の収益を出せてはいますが、事業としては未だ小さいと思います。なので、マネタイズ含めてマーケティングに注力して、今後事業として伸ばしていきたいと考えています。

今までは作る方が楽しすぎて、そちらばかりやっていたので…広告費用もかけて今後は新たなフェーズとして育てていかなくてはなりません。

―――逆に”個人開発ならでは”の楽しさや、自由を感じられる場面などはありますか?

アプリエンジニアとして、自分が様々なアプリを使う中で得られる感覚は開発のヒントになります。僕は、「なぜこのアプリは使いやすいんだろう?」といった問いを追求しています。例えば、あるアプリを何度も使う中で、「ユーザー登録しよう!」と思った自分の気持ちを大切にするとかですね。

―――これまでのご自身のキャリアも振り返って、ひろCさんにとって個人開発とはどのようなものでしょうか? 

個人開発は、エンジニアリング以外にも色々やりたいという人にとっては最適解かと思います。マーケティングもデザインも、全部を自分一人で行えるので。大変ですが、起業に比べれば片手間でもできなくはないですし、作業量も調節できます。何か始めたいと思っているなら、良い選択だと思います。

―――今後、エンジニア個人の市場価値を各々が追求することが求められると思うのですが、個人開発はそうした場面でのキャリア形成に役立つでしょうか? 

キャリアの幅を広げてくれるものでもあると思いますよ。

まず、個人開発と本業との両立はシナジー効果を生みやすいと思います。個人開発で得た知識が本業で役に立ったり、逆に本業の知識が個人開発で役に立つことも多いです。

また、仮に個人開発でアプリをヒットさせることができれば、それをきっかけとしてフリーランスなどの道も見えてきますよね。

このようなキャリアの充実やとりうる選択肢が増えることは、エンジニア個人としての幸福にもつながるんじゃないかなと思います。

―――ひろCさんが伸びるなぁと思うエンジニアはどのような人ですか?

僕個人として強いと思うのは、やっぱり誰に言われるでもなく、砂場で遊ぶように開発を続けられる人だとは思います。だけど、みんなそうではないですし、この性質が必須だとは思いません。自分がプログラミングを好きだという気持ちが少しでもあればそれを大切にして開発に臨んでほしいとは思いますね。

―――“プログラミングを好きだという気持ち”…ひろCさんにも辛いと思うような時期はあったのですか?

エンジニアになりたての時は辛かったですよ!毎週課題が出て、頭の良い人ならぱっと解けてしまうようなアルゴリズムの問題に半日以上かかることもありました。あぁでもないこうでもないと試行錯誤しながら「なんで休日にこんなことやってんだろう??」って思ったり(笑)

なので、これからエンジニアになるひとは“苦じゃない”“楽しい”という最初の気持ちを大事にしていって欲しいと思います。辛くなった時はそれを思い出しながら乗り越えていって欲しいなって。

―――キャリアの話に少し戻りますが、情報収集や人脈構築も今後は重要性を増してくると予測しています。それについてはどのように取り組まれてきましたか? 

人脈大事ですね、本当に!友達になってしまえばスキルセット云々は関係ないんですけど、最初の段階でエンジニア界隈でコンタクトを取ろうと思ったら、やはりまずは自分がアウトプットするのが近道かと思っています。

ギブ&テイクなので、自分のアウトプットがなければテイクのみで、提供者と対等の立場にはなりづらいです。例えば僕のやってきたことで言うと、Qiitaで記事を書いたり、勉強会で発表するとか…最初は簡単なもので良いんですよ。

勉強会は難しいと思っている人も多いですが、一つのことを深堀りすると、意外とそこから突破口が開けることもあります。

そして、これは徐々にで良いと思いますが、アウトプットの“仕方”もとても大事だなって思います。読み手を意識して、彼らの参考になる内容を書きます。

僕もnoteで記事を書きましたが、たとえば「元ラーメン屋店長の僕がプログラマーになるためにやったこと」という記事は、自分のように異業種からエンジニアになる人が増えてほしいなという応援の意味も込めて書いています。

こういうことを考えていくことで、アウトプットしたものが人の目に留まるようになるし、徒労を防げるのかなと思っています。

―――頼りになります。記事とても面白いので、ぜひ皆さんも読んでみてくださいね。

―――さて、今後ひろCさんご自身がやりたいことや、開発したいものなどはありますか?

『ファミリーTODO』を、個人開発のビギナーズラックではないと思いたいんですよね。一度ハードルが上がってしまったので腰は重いですが… (笑)1作目を超えるものを構想中です。なので、今後を楽しみにしていてください。

―――ありがとうございます!楽しみです!

今後iOSエンジニアを目指す人にむけて…採用目線からもアドバイス!

エンジニアとしてより良いキャリアを築くために

―――「iOSエンジニア」を志望される方はこれまで以上に増えてくることが予測されます。ゼロイチでエンジニアとしてご自身を戦力に叩き上げられたひろCさんに、ずばり「エンジニアとしてより良いキャリアのスタートをきるための秘訣」を伺いたいです!

冒頭でも少し話しましたが、例えばスクールに通ってポートフォリオを作成したところで、それだけでは自分の志望するところに就職するのは難しいと思います。僕が採用を担当していた時も、ポートフォリオのみの応募者はそもそも選考の対象外でした。

だからまずは、どうしたら一歩抜きんでられるかを常に考え続けて、行動する中でチャンスを見つけられるかだと思います。他の人と同じことをしていてもなにも始まりません

選考でいうと、同じ技術レベルの集団の一人ということでふるい落とされてしまいます。だから、自分が母集団からいかに一歩抜きんでられるか、という点が肝心です。

―――採用担当という目線から、どういうエンジニアを「抜きんでている」と感じますか?

「こういうことがやりたい」というのを、希望するだけじゃなくちゃんと“実践している”人ですね。面接でそのやりたいことややっている内容に対して質問しますが、回答で考えの幅が感じられたり、思考しながら日々頑張っているのが伝わってくると、この人を採用したら必ず活躍してくれるだろう、と思えます。

面接での決定ではありませんが、以前中途を対象に採用をしている中で、一人だけ新人(実務未経験者)にもかかわらずアルバイトの試用期間を経て採用を決めた人が居ました。

彼女の場合、本業をしながら夜バイトとして働いていたらしいですが、メンバーが朝出社すると毎日かならず“質問”と“書かれたコード”がセットとして置いてあったと聞きます。そのほかにも自主制作を繰り返すなど、やることが他の人とは全然違ったんですよね。

―――行動で違いを示せると説得力が絶大ですね。

エンジニアはモノがないとなかなか評価されないですからね。今は開発環境が整ってきているので、そういう中で自走できる人、「“考えながら動いて”自らキャリアを作っていくことのできる人」はやはり強いと思います。そういう姿勢がある人なら、現場でも大事にされますよ。

敢えて厳しい言い方をすると、エンジニアで”頑張り”が評価されるのは最初だけで、プロになったら、キャリア含めてその先に見せられるモノが必要になると僕は思います。

僕個人としては、最初は雇用形態に拘らず、一旦現場に“潜り込む”ということを推しています。僕のキャリアでいうと、3年間ディレクターとして経験を積んでからのエンジニア転向だったからこそ、それが許されました。

先ほど紹介した新人の方も、一緒に働くことによって、僕たち現場で働く人に誠意を示せたと思います。そうじゃなかったら実績もないので書類落ちです。

最近は2週間試用期間を設けて一緒に働いてから判断するというような企業も増えましたし、実際やってみれば、自分がそこに向いているかどうかもわかります。最初から良い会社に入るのは結構厳しいですし、潜り込んで実践を積むというのは、なかなか有意義なんじゃないかなと思います。

初学者へのアドバイス!

―――初学者からiOSアプリ開発やプログラミングをスタートする人に向けて、学習のアドバイスもお願いします! 

自分がプログラミングを始めた頃のことを思い出すと、プログラミング言語の文法を勉強している段階、たとえばif文などの構文を勉強している時って全然楽しくなかったんですよね。それだけでは実際にプログラムがどう動くかもわからないじゃないですか。

英語学習でいうと、英語を話す機会もないまま文法だけ学ぶのってキツいですよね。英語を学んで“外国の方と少しでも会話出来た”っていう喜びがあってこそ、学習を続けられるものです。なので、参考書だけ読んでいても、実にならないと思います。

最近、Apple公式のチュートリアルがリニューアルされましたし、iPadOS15からはiPadでアプリを作ってリリースするところまでできてしまいます。Appleは今までこういう初学者向けの部分が割とおざなりだったんですが(笑)、最近はこのようにどんどん整備されてきていて、開発のハードルも下がってきています。

なので、利用できるものを利用しながら、自分でアプリを作ってみるのが良いかもしれません。まず一つアプリを作って、開発が楽しいと思えるかどうかですね。

もしそれが苦痛で仕方ないとなると、そもそもその先が厳しいかもしれません。最初の一歩、階段を上るみたいな感じで作ってみるのが良いと思います。

―――なるほど…その「最初の一歩」にあたって、たとえば“指導者”のような存在は必要でしょうか?

めちゃくちゃ大事です!学習するのに一人では辛いです。僕はディレクターの時に良い先輩が居て、エンジニアになりたての時は教えてくれるリーダーが居て、その先でも上司に恵まれて…たまたま皆さん同じ会社に居たので、運が良かったと思います。

自分で頑張った部分ももちろんありますが、良い上司を見つけるって本当に大事だと思います。上司でなくても、身近に相談できる相手はとても重要です。

エラーなどで詰まると、場合によっては1日それに費やしてしまうことも珍しくありませんし、独学ではそれで進捗がぱたりと止まってしまうこともあり得ます。その点スクールなら、サポートがあって良いんじゃないかと思います。

―――サポートを受けるときの心得などはありますか?

サポートしてくれる人を「メンター」という意識で捉えるのが良いと思います。学校では先生が教えてくれるのが基本ですよね。学生は先生から授業を“受ける”という受け身の立場ですが、エンジニアでそのマインドで居ると埋もれてしまいますし、伸びません。

なので、先生を「メンター」だと思いながら、あくまで自分が主体的に行動することに対するサポートを受ける立場として捉えると、上手くいきやすいんじゃないかな。

その先は…実践を大事にしてください!今はSNSなどで皆が良い環境で働いている様子が目立ちますが、あまりそういうものを意識しすぎず、最初はがっつりコードを書けるところに行くのが良いと思います。

お金を払う立場からお金を貰う立場になって、勉強にもなりますし、なによりコードを書くことで価値提供できるし、やはり“実務”が一番成長できます。頑張ってくださいね!

インタビューを終えて

iOSエンジニアとしてのキャリアをストイックに追求しながら、どのような場面でも惜しみない努力と独自の目線を以て突破口を切り開いていらっしゃったひろCさん!技術者としてのモノづくりへの情熱、そして今後を担うエンジニアへの厳しくも含蓄に富んだ言葉に重みを感じ、わたし自身胸が震えました…。個人開発でリリースされた『ファミリーTODO』の更なる発展だけでなく、今後ご自身より発信される情報からも目が離せません!本日は貴重なお話を頂き、本当にありがとうございました!

ひろCさんの

Twitter… https://twitter.com/hirothings 

Note… https://note.com/hirothings 

監修者

山田卓
山田卓inint株式会社代表取締役
エンジニア経験0の状態から1年間独学で勉強して独立
さまざまなiOSアプリの開発に携わる
2021年6月にiOS専門のオンラインプログラミングスクール「iOSアカデミア」を開校。iOSエンジニアを目指す人のサポートにも力を入れています

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